村重酒造は、日本三名橋のひとつ「錦帯橋」の上流約5kmにさかのぼった山あいに位置しています。
豊かな自然に囲まれており、寒冷清涼・豊富な水を利用した酒造りには最適な場所です。
私たちが一番大切にしていることは、自然とともに酒を造っているということです。
そして、酒造りに欠かせない微生物の存在こそが、最も重要です。
生き物相手ということを前提に置き、毎日の状態を把握しコントロールすることが旨い酒を造り上げます。
蔵人の努力だけでなく、自然とともに酒を造っているのです。
仕込み水には錦川の伏流水(巌流井戸:超軟水)と、蔵近くの石灰岩の地層から湧き出る井戸水(観音井戸:硬水)を、求める酒質に応じて使い分けます。
ひとつの酒蔵で硬水と軟水が使い分けられるため、酒造りの幅が広がります。
山口県の誇る清流「錦川」は、その昔、川の流れが激しいことから巌流と呼ばれていたといいます。蔵内にあるこの井戸水は、錦川の伏流水であることから「巌流井戸」と命名しました。
慶長18年(1613年)の昔より続く、浄土真宗本願寺派「宗覚寺」の境内にあった井戸で、古くから名水の湧く井戸として地元の人に大切にされてきました。観音地の地名より「観音井戸」と命名。(現在、宗覚寺は大字御庄)
試験項目 | 結果 | 試験方法 | |
---|---|---|---|
巌流井戸 | 観音井戸 | ||
水素イオン濃度(pH) | 6.7 | 7.5 | 国税庁所定分析法 |
クロール(Cl) | 6.9 | 7.9 | 国税庁所定分析法 (mg/L) |
有機物 | 0.3 | 0.5 | 国税庁所定分析法 (mg/L) |
鉄 | 0.01以下 | 0.01以下 | ICP発光分析法 (mg/L) |
マンガン | 0.01以下 | 0.01以下 | ICP発光分析法 (mg/L) |
カルシウム | 8.7 | 51.0 | ICP発光分析法 (mg/L) |
マグネシウム | 1.4 | 2.0 | ICP発光分析法 (mg/L) |
全硬度(ドイツ硬度) | 1.6 | 7.6 | 国税庁所定分析法 (CaOmg/100ml) |
※2019年実施調査
山口県独自の酒造好適米でもある「西都の雫」を主に使用しております。
米の持ち味を最大限に活かし、味わい深く、風味豊かな酒を造り上げるためには、この西都の雫という米の存在は欠かせません。
※酒造好適米とは、大粒で心白があり、蒸米にしてふっくらと弾力があること、粗タンパクや粗脂肪が少ないことが条件です。